第51回「鴨川の野鳥たち」

(H19.1.18)

意外かも知れませんが、京都市街の中心を流れる鴨川は、京都御所と並んで「野鳥の楽園」なのです。
暖冬であまりに陽気がいいので、バードウォッチングをしたくなりました。

山紫水明と詠われた平安京の原風景が浮かぶようです。
人口100万人以上の政令指定都市を流れる川としては、世界的にも奇跡といわれるぐらい、鴨川の水は澄んでいます。
理由は、上流に一切ダムをもたないことと、ここ20年ぐらいの市民の努力です。

鴨川で1年間に観測された野鳥は、年々増え続けています。現在では100種類以上になり、10年前の2倍以上だそうです。

現在の鴨川の主役は、この「ユリカモメ」です。
驚くほど人懐っこく、このようにアップで写真を撮らせてくれます。

実は、このユリカモメは、20年ほど前に始めてこの京都に来た新参者です。当時、琵琶湖の水が汚れ始め、逆に鴨川の水がきれいになったからです。

昔からユリカモメは、越冬のためシベリアから琵琶湖には来ていたのですが、20年ほど前から毎朝、山の向こうの琵琶湖から出勤するようになったということです。
どおりで、私の子供の頃の記憶が無いわけです。

おそらくコサギとダイサギです。
この鴨川で、一番目を引くスタイリストです。
都市の真ん中で、サギが見られるのは、京都市民の誇りです。

以下、鳥の名前は、詳しくありませんので適当に捉えてください。

これはアオサギです。

マガモでしょうか。
このほか、カルガモ、オナガガモ、コガモ、ヒドリガモなどが見られます。

鴨川の水がきれいになった要因の一つとしては、河川の人口整備をせず、自然の葦を復活させたことでしょう。

そういえば、汚くて泳ぐことも出来なくなっていたお隣の滋賀県琵琶湖も、バブル時代まで、大金を投じてした公共事業という名の護岸整備を取り崩し、自然の「葦」の復活事情をした途端に赤藻が消え、見違えるように水が浄化しました。たった、この4年間の出来事です。
自然の力は、恐ろしいですよ。

これは、セキレイの仲間でしょうか。

このほか、たくさんの小鳥がさえずっていますが、その姿を見つけるのは大変です。

対岸の風景です。
残念ながら、こちらの方は、年々乱れてきました。
この写真は、一番ましな一コマです。

現在、洛北の北端、北大路大橋から北を見る加茂川の景色が一番きれいです。
何故なら、周りの建物がほとんど見えないからです。

途中、2箇所ほど、飛び石が設けられ、渡れるようになっています。

ここが高野川(右側)と加茂川(左側)が合流する出町柳です。ちなみに、この合流点から下流を鴨川と呼びます。
中州の奥に見える森が、世界遺産にも登録された下賀茂神社の「糺(ただす)の森」です。

桓武天皇が平安京を開拓する前からある、山背(やましろ)の国の原生林を残してある、由一のポイントでした。
少なくとも、40年ほど前までは、その面影がありましたが、現在は・・・

・・・かろうじて、この木がその面影をとどめているだけです。

千数百年の歴史を持つ日本文化が、近年のたった数十年で、大きく変わったということが、ここでも分かります。

その数十年が、私の人生と重なっているのですから、なんとも言えない気分になります。