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良い地主・普通の地主・悪い地主

住宅ねっと相談室カウンセラー
不動産鑑定士
芳賀 則人


 土地の値段が下がっていると同時に家賃も下がっています。
 平成4年度に制定された農地の宅地並み課税により、首都圏だけでも約5,900万坪が宅地化されました。有効利用という名のもとに「猫もしゃくしも」賃貸マンションに走らざるを得ない状況になったのです。
 ある建築会社の社長さんは、「最近は地主さんも変わりましたよ。自ら会社に来て、どうか私のところのマンションに入居者をお世話くださいと菓子折りを持って頼んでくるのですから。」と言っています。
 某農協では、入居者に自分の畑で穫れた野菜を配ってサービスに努めているという涙ぐましい話もあるほどです。
 そうです。これからの地主は入居者がいかに気に入ってくれるかを考えることこそ「良い地主(大家)」になれるポイントなのです。
 つまり社会に還元し、社会に貢献することこそ、地主が生き抜く知恵ではないでしょうか。
 「普通の地主」とは、今までと同じやり方で管理も人頼み、家賃も人並み、礼金2ヶ月と未だに思っている地主です。
 このように考えている人は、入居率70%くらいしか確保できないでしょう。普通のやり方では、もはや生き抜いていけないことを思い知らされると思います。
 「悪い地主」は、まだ存在します。自分が悪いと認識していないから最悪です。
 世の中が大変革を遂げていることを勉強していないのです。
 入居者の代わりはいくらでもいるから家賃を下げるなんてとんでもない、入居者サービスは必要ない、と考えている人は少なくなってきていると思いますが、まだいます。
 時代の流れを読み取り、的確に判断するコツは、専門家の話をよく聞き(セミナー等に出席するのも良い)自分の中で考えることです。そして素直になることです。
 私も講演を依頼されて、地主さんの前で話をする機会が年に10回程度ありますが、最近は特に熱心です。
 鑑定評価が私の専門分野ですが、土地の評価は世の中の流れを把握していないと、全く無意味なものになってしまいますので、私も世の中でどういうことがおきているかを一生懸命勉強しています。
 今後の地価の動向、経済の動向などには特に敏感で、地主さんの意識の高さに驚かされます。
 「良い地主」を目指して欲しいものです。

出典:芳賀 則人著「ひと目でわかる土地評価の実務」六法出版社




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